ピラティスはどれくらいで効果が出るのか?

科学的な研究から見た「体が変わり始めるまでの現実的な目安」
ピラティスを始めるとき、
「どれくらい続けたら効果が出ますか?」
と疑問に思う方はとても多いです。
この質問自体は自然ですが、ひとつ知っておいてほしいことがあります。
ピラティスの効果は一気に出るものではなく、段階的に現れるということです。
この記事では、
「〇回で必ず変わる」といった表現は使わず、
研究で分かっている範囲の事実だけをもとに、
ピラティスで体がどう変わっていくのかを説明します。
ピラティスを始める前に知っておきたい大切な考え方
まず理解しておきたいのは、
「効果が出た」と感じる内容は人によって違うという点です。
・体が軽く感じる
・姿勢が楽になる
・動きやすくなる
・痛みが少し減る
これらはすべて効果ですが、
同じタイミングで起こるわけではありません。
また、
自分が感じる変化と、体の中で起きている変化は、
必ずしも同時ではないことも分かっています。
そもそも「ピラティスの効果」とは何を指すのか
研究では、ピラティスの効果を次のような点で確認しています。
・腰や体の痛みがどう変わったか
・姿勢や動きが安定したか
・体を支える力がうまく使えるようになったか
・日常生活が楽になったか
見た目の変化よりも、
**「動きやすさ」「生活のしやすさ」**が重視されることが多いのが特徴です。
研究で分かっているピラティスの主な効果
これまでの研究では、特に次の点で効果が報告されています。
・長く続いている腰の痛みが軽くなる
・姿勢が安定しやすくなる
・体を支える力の使い方が良くなる
・日常生活での動きが楽になる
特に、腰の痛みや姿勢に関しては、
複数の研究で似た結果が出ています。
効果が出るまでの期間|研究から見た現実的な目安
1〜2回で起こりやすい変化
この時期に多いのは、感覚的な変化です。
・体が動かしやすく感じる
・姿勢を意識しやすくなる
・呼吸がしやすい感じがする
これは、体の使い方をコントロールする働きが少し変わった影響と考えられています。
4〜6週間で起こりやすい変化
週に1〜2回、1か月ほど続けると、
・体を支える力の使い方が安定してくる
・動いたときの不安定さが減る
・腰への負担が少し軽くなる
といった変化が報告されています。
この頃から
「前より動き方が変わった気がする」
と感じる方が増えてきます。
8〜12週間で起こりやすい変化
2〜3か月続けることで、
・腰の痛みがはっきりと軽くなる
・日常生活の動きが楽になる
・同じ痛みを繰り返しにくくなる
といった変化が見られるケースが多くなります。
多くの研究では、
8〜12週間をひとつの評価の目安としています。
なぜピラティスの効果はすぐに出ないのか
体は、次の順番で変わっていきます。
① 動かし方を覚える
② 動きが安定する
③ 体を支える力がついてくる
ピラティスは①②を特に大切にするため、
見た目の変化や筋肉がつく感覚はゆっくりです。
その分、
無理が少なく、長く続けやすい方法と言えます。
効果を感じやすい人・時間がかかりやすい人の違い
研究や現場での経験から、次の傾向があります。
・姿勢や動きのクセが大きい
・痛みが長い期間続いている
・日常生活で体に負担がかかりやすい
こうした場合、
変化を感じるまでに時間がかかることがあります。
ただし、
変化が遅い=効果がない、
という意味ではありません。
週に何回くらいが現実的なのか
多くの研究では、
週に1〜2回のペースが使われています。
回数を増やせば早く良くなる、
という単純な関係は確認されていません。
大切なのは、
・無理のないペース
・正しい方法
・続けられること
です。
自己流ピラティスと専門家のサポートの違い
動画や本を見て行うピラティスと、
専門家のサポートを受けるピラティスには大きな違いがあります。
・動きが合っているか確認できる
・今の体の状態に合わせてもらえる
・無理な動きを早めに止められる
特に、腰に痛みがある場合は、
見てもらいながら行う方が安全で効果が安定しやすいとされています。
なぜ整体と組み合わせると効果が出やすいのか
体の動きが硬いままだと、
ピラティスの動きがうまくできないことがあります。
先に体を整えてから動くことで、
・動きやすくなる
・変な力が入りにくくなる
・効果を感じやすくなる
というメリットがあります。
ピラティスの効果を判断するときのポイント
効果を見るときは、
見た目だけでなく、次の点も意識してみてください。
・動きが楽になったか
・痛みが出る回数が減ったか
・疲れにくくなったか
・日常生活がしやすくなったか
短い期間と、少し長い期間で分けて考えることが大切です。
まとめ|ピラティスの効果は少しずつ、確実に現れる
ピラティスは、
短期間で大きく変わる運動ではありません。
研究から分かっているのは、
・最初は感覚の変化
・次に動きの安定
・その後に痛みや生活の変化
という流れで、
少しずつ体が変わっていくということです。
焦らず、正しい方法で続けることが、
最も現実的で安全な選択と言えます。
参考文献
Cruz-Ferreira A et al. Journal of Bodywork and Movement Therapies, 2011
Wells C et al. Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy, 2014
Yamato TP et al. British Journal of Sports Medicine, 2015
Lim EC et al. Clinical Rehabilitation, 2011
Hodges PW, Richardson CA. Spine, 1996
