姿勢改善の重要性|なぜ整体+ピラティスを組み合わせる必要があるのか

「姿勢を良くしましょう」と言われたことはあっても、なぜ姿勢が重要なのか、なぜ自分では改善できないのかを正しく理解している方は多くありません。
姿勢は見た目の問題ではなく、筋肉・関節・神経がどのように働いているかを反映した“結果”です。
つまり、姿勢が崩れているということは、体の使い方そのものがうまくいっていないサインでもあります。

※もし「自分の姿勢がどうなっているのか分からない」と感じた場合は、専門的な姿勢評価を一度受けてみるだけでも、改善の方向性が明確になります。


目次

姿勢は「意識」ではなく「体の機能」で決まる

良い姿勢を取ろうと意識しても長続きしない理由は明確です。
姿勢は意志で保つものではなく、無意識下で筋肉と関節が協調して保たれるものだからです。
姿勢を支える筋肉がうまく働いていなかったり、関節の動きが制限されている状態では、どれだけ意識しても正しい姿勢は維持できません。

【参考文献】
Kendall FP et al. Muscles: Testing and Function.


悪い姿勢が体に与える科学的影響

姿勢が崩れると、体の一部に負担が集中します。
その結果、
・特定の関節にストレスがかかり続ける
・一部の筋肉が過剰に働き、別の筋肉が使われなくなる
・呼吸が浅くなり、自律神経が乱れやすくなる
といった変化が起こります。

こうした状態が続くと、「気づいたときには慢性的な不調になっている」ケースも少なくありません。
早い段階で体の状態を確認し、整えておくことが、結果的に一番の近道になります。

【参考文献】
O’Sullivan K et al. Manual Therapy, 2012


姿勢不良と慢性痛がセットで起こる理由

姿勢が崩れた状態では、体は無意識に“代わりの動き”でバランスを取ろうとします。
この代償動作が続くことで、腰痛・肩こり・首の痛みといった慢性痛が生じます。
多くの場合、痛みのある場所そのものではなく、姿勢や動作のクセが根本原因です。

「どこに行っても良くならなかった」という方ほど、姿勢や動き全体を評価すると原因が見つかることが多くあります。

【参考文献】
Van Dieën JH et al. J Electromyogr Kinesiol, 2017


姿勢が悪くても自分では気づきにくい理由

人は長年続けてきた姿勢を「これが普通」と脳が認識してしまいます。
そのため、鏡で見ても写真を撮っても、問題点には気づきにくいのが現実です。
また、自己流のストレッチや運動では、動きのクセそのものは修正されません。

当店では、まず「今どんな姿勢・動きになっているか」を丁寧に確認したうえで、必要なケアだけを提案しています。

【参考文献】
Proske U, Gandevia SC. Physiol Rev, 2012


姿勢改善に整体が必要な理由

姿勢を改善するためには、まず体が正しい位置に戻れる状態を作る必要があります。
骨盤や背骨、関節の位置が崩れたままでは、正しい姿勢を取ろうとしても体がついてきません。
整体の役割は、
・関節の動きを妨げている部分を整える
・左右差や偏りを修正する
・姿勢を作る“土台”を整える
ことにあります。

「姿勢を正そうとして逆に疲れる」という方は、この土台が整っていない可能性があります。

【参考文献】
Cleland JA et al. J Orthop Sports Phys Ther, 2009


整体だけでは姿勢が戻りやすい理由

整体で体を整えると、その場では姿勢が良くなったように感じます。
しかし、姿勢を支える筋肉が使えるようになっていなければ、日常生活の中で元に戻ってしまいます。
この“戻りやすさ”を防ぐために必要なのが、次のステップです。

「整えたあと、どう維持するか」が姿勢改善ではとても重要になります。

【参考文献】
Hodges PW, Richardson CA. Spine, 1996


姿勢改善にピラティスが有効な科学的理由

ピラティスは激しい運動ではありません。
姿勢を支えるために必要な筋肉を、正しい順番とタイミングで使えるようにする運動です。
特に、お腹の奥や背中、骨盤まわりを無理なく使えるようになります。
呼吸と動きを組み合わせることで、姿勢をコントロールする力が高まることも分かっています。

整体で整えた体を、ピラティスで“自分の力で支えられる体”に変えていくイメージです。

【参考文献】
Cruz-Ferreira A et al. J Bodyw Mov Ther, 2011
Wells C et al. J Orthop Sports Phys Ther, 2014


なぜ整体+ピラティスの組み合わせが最も効果的なのか

姿勢改善には明確な順序があります。
① 整体で体の位置と動きを整える
② ピラティスで整った姿勢を支える力を身につける
この流れを同じ視点で一貫して行うことで、姿勢は定着しやすくなります。

当店では、この2つを別々ではなく、同じ施設・同じ専門家が連続して行えるため、改善のスピードと安定感が大きく変わります。

【参考文献】
Kim E et al. J Phys Ther Sci, 2019


姿勢改善がもたらす生活の変化

姿勢が改善すると、
・痛みが出にくくなる
・疲れにくくなる
・呼吸が楽になる
・日常動作がスムーズになる
といった変化が現れます。

「姿勢が変わったら生活が楽になった」と感じる方が多いのは、体の使い方そのものが変わるからです。

【参考文献】
Silva AG et al. Eur J Pain, 2015


自己流の姿勢改善がうまくいかない理由

動画や本を参考にしても、思うように変わらない理由は、
・自分の体のクセを正確に把握できない
・動きの間違いに気づけない
・正しいかどうか判断できない
からです。

一度専門家の視点で評価を受けることで、遠回りせずに改善できるケースも少なくありません。

【参考文献】
Sahrmann SA. Movement Impairment Syndromes.


姿勢改善は「評価→整体→ピラティス」の流れが重要

姿勢を本気で変えたい場合、
・現状の姿勢と動きを評価
・整体で体を整える
・ピラティスで正しい使い方を学ぶ
この流れが欠かせません。

当店では、これらを一つの流れとして提供しています。
「何をすればいいか分からない」という方でも、段階的に進められる体制を整えています。


まとめ|姿勢改善は「我慢」ではなく「体の再教育」

姿勢は意識や根性で変えるものではありません。
体の状態を知り、整え、正しく使えるようにすることで、自然に変わっていきます。
整体で整え、ピラティスで支える。
この組み合わせは、姿勢改善における最短ルートです。

「今の姿勢を一度しっかり見てほしい」
「痛みの原因を姿勢から知りたい」
そう感じた方は、まずは体の状態を確認するところから始めてみてください。


参考文献一覧

  1. Kendall FP et al. Muscles: Testing and Function
  2. O’Sullivan K et al. Manual Therapy, 2012
  3. Van Dieën JH et al. J Electromyogr Kinesiol, 2017
  4. Proske U, Gandevia SC. Physiol Rev, 2012
  5. Cleland JA et al. J Orthop Sports Phys Ther, 2009
  6. Hodges PW, Richardson CA. Spine, 1996
  7. Cruz-Ferreira A et al. J Bodyw Mov Ther, 2011
  8. Wells C et al. J Orthop Sports Phys Ther, 2014
  9. Kim E et al. J Phys Ther Sci, 2019
  10. Silva AG et al. Eur J Pain, 2015
  11. Sahrmann SA. Movement Impairment Syndromes
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