日常生活で悪化させない!側弯を有する人が気をつけたい姿勢と習慣

側弯症(そくわんしょう)は、背骨が左右に湾曲し、ねじれを伴う状態です。
重度なケースだけでなく、日常の「ちょっとした姿勢のクセ」から、ゆっくり進行していくケースも少なくありません。

この記事では、側弯症を悪化させないために日常で気をつけたい姿勢と習慣を詳しく解説します。
日々の動作を少し意識するだけで、背骨への負担は大きく変わります。


目次

側弯症と姿勢の関係

側弯症は大きく分けると、「特発性側弯症」と「機能的側弯症」の2種類に分けられ、40代など成人になって発症に気づくことが多いのは、機能的側弯と呼ばれるタイプが多いです。

これは骨そのものの異常ではなく、筋肉や姿勢のアンバランスによって背骨がねじれてしまう状態を指します。

背骨は、骨盤・胸郭・肩甲骨・頭部のバランスの上に成り立っています。
そのため、どこか一部に負担や癖があると、背骨全体にねじれが波及します。
詳細はこちらの記事もぜひ読んでみてください↓↓

日常生活では、次のような「小さな癖」が、側弯を進行させる原因になりやすいです

  • 片側でバッグを持つ
  • 同じ足を組む
  • 立つとき片足重心になる
  • 座るときに背中を丸める
  • デスクやテレビの位置が身体の正面にない

これらの動作は、筋肉の左右差を作り出し、胸郭や骨盤の傾きを助長します。
つまり「普段の姿勢」こそが、側弯を悪化させる最大の要因なのです。


座り姿勢で気をつけたいポイント

デスクワークが多い人は、座っている時間が一日の大半を占めます。
座位姿勢は、骨盤の傾きと背骨のカーブを直接左右します。

正しい座り方の基本

  1. 坐骨で座る
    椅子に深く腰をかけ、左右の坐骨で体重を支えます。
    骨盤を立てる意識を持つことで、背骨が自然なS字カーブを保ちます。
  2. 膝は股関節と同じ高さ
    椅子の高さを調整し、膝が上がりすぎたり下がりすぎたりしないようにします。
  3. 画面や机の位置を身体の正面に
    モニターが左右どちらかに寄っていると、首や胸椎がねじれてしまいます。

座るときに骨盤を背もたれに預けすぎないことも大切です。
腰を丸めて寄りかかると、背骨の湾曲が強まり、左右差が固定化されやすくなります。

また、側弯変形を有する場合、片方の坐骨の下にクッションやタオルを置いて、骨盤の傾斜を調整してあげることも有効です。自分がどんな座り方をしたらいいかは、是非インスタクターなど体の専門家に相談してみてください!


立ち姿勢で気をつけたいポイント

「片足に重心を乗せる」「腰を横にずらす」といった立ち方は、側弯の典型的な悪化要因です。

正しい立ち方のコツ

  • 足裏全体(かかと・母趾球・小趾球の3点)でバランスをとる
  • 膝をロックせず、軽く緩める
  • 骨盤を前に突き出さない
  • 頭の位置を「耳・肩・腰・くるぶし」が一直線上にくるよう意識

特に女性に多い「骨盤を前に押し出して立つ」姿勢は、腰椎の過伸展と骨盤の傾きを生み、
結果的に胸椎のねじれを助長します。 “骨で立つ”のではなく、“筋肉で支える”意識を持つことが重要です。


寝姿勢と寝具選び

睡眠中の姿勢も、側弯を悪化させる原因になります。
柔らかすぎるマットレスでは、背骨が沈み込み、ねじれが強調されてしまいます。

寝るときのポイント

  • 柔らかすぎるマットレスは避ける
  • 仰向け寝が理想だが、横向きの場合は背骨が一直線になるよう枕を調整
  • うつ伏せ寝は避ける(首・腰にねじれを生む)

寝る姿勢を意識するだけでも、朝の腰痛や肩こりが軽減し、背骨の回復力が高まります。


呼吸と側弯の関係

側弯症の方の多くは、胸郭(肋骨まわり)が硬く、呼吸が浅くなっています。
呼吸の左右差も側弯の進行に関係しています。

凹側(背骨が沈んでいる側)の肋骨は動きが制限されやすいため、意識的に呼吸を送り込むことが重要です。

呼吸のセルフエクササイズ

  1. 仰向けに寝て、手を凹側の肋骨に添える
  2. 鼻からゆっくり息を吸い、その手の下をふくらませるように呼吸する
  3. 口からゆっくり吐きながら、お腹を軽く引き込む

1日3〜5分でも継続することで、胸郭の柔軟性が高まり、側弯のねじれがやわらぎます。
当店でも側弯症ピラティスを行う際は、この呼吸を用いたプレエクササイズは毎回行っていただいております!


生活習慣を見直して「背骨を育てる」

側弯を悪化させないためには、意識的に左右差をリセットする時間をつくることが大切です。

おすすめの習慣

  • 1時間に1回は立ち上がって軽く背伸びをする
  • 片側荷重のクセに気づいたら、反対側で支えてみる
  • ピラティスやストレッチなど、呼吸を伴う運動を取り入れる

背骨は「動かすほどに整う」構造を持っています。
特にピラティスは、非対称な身体を“感じて整える”ことに非常に有効です。


まとめ|日常の意識が、背骨を変える

側弯症は、特別な運動や治療よりも、日常の姿勢と習慣が大きく影響します。
片側重心や猫背、寝具の選び方といった“無意識のクセ”を見直すことが、最大の予防になります。

呼吸、座り方、立ち方――。 そのすべてが、あなたの背骨を毎日かたちづくっています。

今日からできる小さな意識の積み重ねが、側弯を防ぎ、快適な姿勢を取り戻す第一歩です。

側弯変形でお困りなことがございましたら、ぜひご相談ください!

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