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慢性疼痛

ボキボキ整体って実際どうなの?

近年、InstagramなどのSNSで、ボキボキ整体と称して、関節を鳴らすような手技を見かけることが多くなりました。

関節音が鳴るとなんだかすっきりして気持ちい感じがしますが、少々危険な気もしますよね・・・(特に首は怖い)

今回は、この関節のボキボキ音の正体と、体への影響に関してまとめていきたいと思います!

関節のボキボキ音の正体

指や首を動かしたときに鳴る関節音は、クラッキング(cracking)と呼ばれます。

諸説ありますが、この音の正体は「関節内の液体に含まれる気泡が破裂する音」であると言われています。¹)
一般的には、「パチン」「パキン」といった高い音が特徴です
この気泡が破裂する際には、関節に大きな負担がかかるとされていますが、それにより「骨が太くなる」「関節が摩耗する」などと影響は明らかとなっていません

似たような関節音に、軋轢音(あつれきおん)がありますが、軋轢音は関節の接触による場合が多く、「ゴリゴリ」「ギシギシ」といった関節に響く鈍い音が特徴です。
基本的にこの軋轢音が鳴るような関節運動は、関節面に負担をかけてしまう可能性がるために避けるようにしましょう!

ボキボキ整体について

ボキボキ整体の多くは”カイロプラクティック”をベースにしているようです

カイロプラクティックは、1895年にアメリカのダニエル・デヴィッド・パーッマーさんが発案した手技で、WHOでは代替補完医療に認定している手技です。

国際基準では、全日制大学で4年程度の学習過程を経たうえで、取得したものを正式な資格として認定しているようですが、世界の資格基準を見てみると、97%程度はその基準を満たしていないようです。

実際に、日本でもカイロプラクティックの法的資格制度がないのが現状です

SNSに出てくるような大きな骨を鳴らす施術は、スラスト法と呼ばれ、関節を素早く動かすことで、関節を動かす手法で、最近は「骨音」として、音を鳴らすことが目的になった施術も散見されます。

音を鳴らすことは、関節の矯正に必ずしも必要ではない為
「音が大きくなっているから治療が成功している」と勘違いしないように気を付けましょう!

スラスト法はきちんとした評価のもと行えば、リスクは少ないですが
「骨音」に固執した無理な施術は、関節周りの神経や血管を損傷する可能性があるため、施術院を選ぶ際には、きちんとした施術者の選定が必要ですね

まとめ

POINT・骨のボキボキ音は関節包内の気泡が破裂する音
カイロプラティックはWHOからも認められる代替医療
日本では法的資格制度が制定されていない為、施術者はしっかり吟味する必要がある
施術中の骨の音は意図的に出すものではない

結論
「骨音」で集客をするボキボキ整体は少し危ないかもしれない

ちなみに当店では意図的に「骨音」を鳴らすような施術は行いません!

1)A Mathematical Model for the Sounds Produced by Knuckle Cracking
Published: 29 March 2018

    佐々木拓良

    佐々木拓良

    <取得資格> 理学療法士 認定理学療法士(糖尿病/循環器) 大学院博士課程卒業 心臓リハビリテーション指導士 ピラティスインストラクター

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